子どもの脳力を開発する為に、子どもではなく、お父さん、お母さんが脳力開発の「知識」を持っていただくことで、子どもはぐんぐん賢く成長するのです。
毎週水曜日はそんな「子どもの脳力アップの秘訣」や、トドラーズ世代(※1)のパパ・ママを応援するいろんなお役立ち情報をお送りしたいと思います。
子どもの脳力を高めるイベントなどの情報もご案内させていただきます。どうぞお楽しみに😉♪
第28回目は・・・前回の続き
教育資金はいつかける?②
前回は人的資本投資の収益率の点からすると最も収益率が高いのは「就学前教育(幼児教育)」というお話でした。
今回は「就学前教育(幼児教育)」が高める能力についてお話しする前に、ある貴重な実験結果をお伝えします。
就学前教育の重要性の根拠として「ペリー幼稚園プログラム」の結果がよく用いられます。
このペリー幼稚園プログラムとは、シカゴ大学のヘックマン教授らの研究業績の根拠となったプログラムです。ヘックマン教授らは、1960年代から開始され、その後約40年にも渡って追跡が続いているミシガン州のペリー幼稚園で実施された実験に注目しました。
ペリー幼稚園プログラムと呼ばれるこの就学前教育プログラムでは、低所得のアフリカ系アメリカ人の3~4歳の子ども達に「質の高い就学前教育」を提供することを目的に行われました。このプログラムでは
- 幼稚園の先生は、修士号以上の学位を持つ児童心理学等の専門家に限定
- 子ども6人を先生1人が担当するという少人数制
- 午前中に約2.5時間の読み書きや歌などのレッスンを週に5日、2年間受講
- 1週間に1.5時間の家庭訪問
という非常に手厚い就学前教育を提供しました。さらにこのプログラムでは、貧困家庭が直面する「家庭の資源」の不足を補うため、子どもだけでなく、親に対しても積極的に介入が行われました。
ここで、経済学でよく用いられる「資源」という言葉について触れておきたいと思います。学力など「アウトプットを生み出すために必要とされるインプット」はすべて「資源」と呼ばれます。具体的には、親の収入が少なかったり、仕事が忙しくてあまり子どもにかまってやれないようなことも「家庭の資源」の不足とみなします。
そうした貧困家庭の資源の不足を補うために、ペリー幼稚園プログラムでは、週に1.5時間ほどの家庭訪問を行い、先生たちが普段どのように子ども達と遊び、話しかけるかを実際にやってみせるなど、親にも学びの機会を提供したのです。
次回はこのペリー幼稚園プログラムの成果をお話したいと思います。
ヒルズハウジングは福岡県大川市で新築住宅を建築するハウスメーカーです。お気軽にお声がけくださいね!!
※1トドラーズ世代:0歳~3歳のお子さまをお持ちの子育て世代
出典:中室牧子(2015)『「学力」の経済学』ディスカヴァー・トゥエンティワン
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